〈解体工事の工夫例-1〉
地下構造物を、新築工事を想定しながら適切に撤去。
解体工事においては、地下構造物もすべて撤去するのが一般的。しかし、地下構造物の撤去には、多額の費用が発生します。そこで、更地にした後の新築工事の計画までも、事前に把握。たとえば、既存建物の基礎や杭が新築工事の際に障害とならない位置にあると判断された場合、あえて撤去はせず、そのまま残すことを提案します。これにより、コストの低減が図れるのはもちろん、工期の大幅な短縮も実現できます。
〈解体工事の工夫例-2〉
新築後の販売での重要事項説明に備えた写真撮影。
〈工夫例-1〉のように地下構造物を残して更地にし、新たに戸建住宅用地などとして開発する場合。その販売に際しては、購入者に対して地下構造物の存在を重要事項説明で告知しなければなりません。その際に購入者の安心感を担保する手段として、地下構造物の存在を示す図面をつくることに加え、構造物までの深さを示す掘削時の写真をスケールを入れて撮影。完了綴に添付して販売業者に渡せるようにしています。
〈解体工事の工夫例-3〉
後続工事を見据えた、さまざまな届け出の期間設定。
ガードレールの一部撤去、歩道の切り下げ、ガス・電気の配管やパーキングメーター・案内板などの移設。これらの工事には、関係機関への届け出が必要になります。その際、解体工事の期間だけではなく、それに続く各種工事の期間も考慮に入れた届け出とすることで、工事そのものはもちろん、煩雑な手続きの重複を回避。プロジェクト全体としてのコストダウンと省力化、そして期間短縮に貢献することができます。
〈解体工事の工夫例-4〉
近隣からの苦情に対しては、現場見学で理解を促進。
解体工事着工前には、近隣の方と実際にお会いできるまで何度でもご挨拶に伺います。さらに、隣接地の方には着工当日の朝にも再度ご挨拶。もしも騒音や振動に対する苦情が寄せられた場合には、実際に現場をご覧になっていただく機会をご用意します。これによって工事への理解が深まり、近隣の方との良好な関係を構築。その関係性を活かしながら、新築工事における近隣対策を幅広くサポートすることもできます。
〈解体工事の工夫例-5〉
解体後の整地、隣地境界の塀の処理は、施主様と協議して決定。
当該敷地の隣接地と共有している塀を残すかどうかについては、施主様の意向を確認します。たとえば、撤去はしたいものの、いま撤去すると隣地の土が崩れる場合。現段階で塀を撤去するより、一体開発の段階で撤去するほうが効率的で、作業上も安全と言えます。さらに、新築工事に入るまで境界に塀があったほうが防犯上も安心です。また、次の計画が決まっている場合の整地は、施主様の意向に沿って仕上げます。
〈解体工事の工夫例-6〉
敷地の遊休期間を、モデルルーム用地として活用。
解体工事後の敷地に一定の遊休期間があるとき。たとえば、弊社のネットワークを活かしてディベロッパーを仲介し、分譲マンション販売用のモデルルーム用地として活用することもできます。その場合、事前に地権者様と合意の上で、解体工事に連続するかたちで、モデルルーム用地として利用しやすくする工事も実施。全体としての工事コストを抑えながら、本来は想定されていなかった収益を生み出すことができます。
〈解体工事の工夫例-7〉
開発計画が未定の際は、駐車場としての利用も一案。
敷地の開発計画が白紙あるいは流動的な段階にあり、遊休期間が長期にわたることが確実な場合には、駐車場として活用することも一案です。その際も、モデルルーム用地のケースと同様、解体工事の延長線上で駐車場工事を実施。駐車場としての収益を安定的に確保しながら、たとえば弊社のグループ会社であるアクシス トラスト(株)と、有効な土地活用策をご納得のいくまでじっくりと練り上げていただくこともできます。